トムラウシ ジャージー牛


ジャージー牛

日本では、「乳用種」に分類されます。ホルスタインに次ぐ頭数が日本に存在しますが、その目的は「乳」であり、その乳の価値はホルスタインより上質とされています。

 

ジャージーとは、イギリス領海峡諸島のジャージー島が由来しており、そこで交雑されて作られた種であり、600年ほどその血統は守り継がれていると言います。日本での歴史は1887年にまで遡り、関東地方のある牧場がアメリカより乳用に導入されました。これが日本でのジャージー牛飼育の始まりだと言われています。

 

現在では、ジャージー牛乳として流通するよりも、夏場のホルスタイン種の乳成分が薄くなる為、乳脂肪などの乳固形分をジャージー乳を混ぜることで安定させることが目的で飼育されている場合が多いです。

 

 

トムラウシ

トムラウシとは、トムラウシ地区の地名であり、その地名は「トムラウシ山」の麓である為です。トムラウシ山は、上川管内美瑛町と十勝管内新得町の境にそびえる大雪山系南部の標高2,141 mの山で、その名前は先住民族「アイヌ」の言葉でトムラウシとは(花の多いところ)を意味すると言われており、奥深い山である故に、広大な花畑や湖沼などの大自然が荒らされることなく残っています。

 

関谷牧場

ホルスタイン種雄育成牛1,600頭 ジャージー種雄育成 肥育牛300頭の牧場です。育成牛舎6棟 肥育舎3棟の大型の牧場で、トムラウシジャージー牛は関谷牧場のオリジナルブランド牛です。

 

育成とは

 育成は、仔牛を仕入れ、ある程度大きくして肥育牧場へ渡す、いわば牛の小中学校みたいなもので、牛飼育農家は、元牛農家、育成農家、肥育農家と3つに分業されていることが多い業界です。

 

肥育とは

 一般的には、最終的に出荷できる肉質に育てることを言いますが、育成農家から牛を導入し、肥育だけする農家を指すこともあります。関谷牧場では、ジャージー牛を仔牛から育て、最後の肥育までを行っています。

 

味の理由

 日本では、脂や柔らかさを好む傾向にあり、一般的に脂肪の少ない赤身の肉は好まれない風潮がありました。ジャージー牛を最も経済効率の良い飼育期間で出荷すると(ホルスタインは16ヶ月~18ヶ月が多い)、脂肪は極端に少なく、味も淡白な為、わざわざ肉用として肥育する農家はほとんど存在しませんでした。

 

しかしながら、関谷牧場ではそのジャージー特有の成長の遅さに着眼し、ゆっくり長期間飼育することで、ゆっくりと脂肪が入り柔らかく、味の濃い肉質に成長することがわかりました。さらに、30ヶ月前後と言う和牛並みの飼育期間で出荷することにより、ほどよい脂肪交雑(サシ)、さっぱりとした旨味、ちょうどよい歯ごたえが生まれ、パーフェクトな品質の肉なります。