ワインラム

 ワインラムは、北海道赤平市の「赤平めん羊牧場」にて生産している「道産ラム」です。繊細で、特有の臭いが少ないやさしい味の肉を目指しており、その為に肉になる生体は放牧しません。本来、羊は野生で青草を食べ、天敵の襲来に慄き、 春夏秋冬季節の変化に耐え、常に緊張した状態で生きています。この状態の羊は、当社が目指す繊細な味のラムとは逆行します。そこで、当社の飼育方法として放牧をしない穀物飼育を行い、広々ゆったりした空間で飼育します。しかしながら、乾燥した牧草と穀物では、羊たちの食べる楽しみを半減してしまいます。そこで、近隣のワイン用ぶどうの生産農場から、絞りカス(リーズ)を入手し羊たちに与えています。つまり、ワインラムの「ワイン」は、羊たちがのんびり過ごす為の「おやつ」のことです。

 

 

ちょっと牧場へ寄り道

 北海道浦臼町にある「北海道ワイン鶴沼ワイナリー」、ここで作られる「ワイン用ぶどう」がワインラムの餌になっています。このぶどう農園は、日本でもっとも大きな447haの垣根式ぶどう畑で、まさに圧巻の広さです。ここで発生するワイン用ぶどうの皮と種を貰い受けワインラムへ与えています。ワインラム生産時に発生した「堆肥」はふたたび、このぶどう畑に戻ってゆきます。通常ぶどうの皮や種は、圧搾されそのまま畑に堆肥として撒かれますが、ちょっと寄り道して羊たちのおやつになってから畑に戻ることになっています。一度羊たちを経由することになって、堆肥の質も上がり、ラムの質も上がる。まさにいいとこ取りの循環農場と言えます。

 

 

季節とともに

ワインラムの生産地「赤平市」は、盆地で雪が多く、冬には-20℃以下まで気温が下がる日も多々あります。その極寒の時期に羊たちは出産します。一節には、細菌繁殖がもっとも少ない時期に生むと言う説もありますが、出産を見守るスタッフには大変過酷な季節です。それでも、すくすくと育つ羊たちを見ると、その辛さも吹き飛んでしまいます。そして春、夏となり、別れの秋がやってきます。そう、秋はワインラムの出荷が始まる季節です。 ※写真は親羊の放牧です。

 

 

 

 

品種

 ワインラムは以下の品種にて生産しています。

 サフォーク種 フライスランド種 イーストフリージャン種 ポールドーセット種

以上の品種又は交雑になります。

当牧場では、搾乳も行っており、その為肉、乳両用種の割合を増やしており、率先して交雑させております。交雑の理由としては、成育の良さ、繁殖力、そして 病気への抵抗力が向上され、より良い種が生まれます。

搾乳は、自社ブランド「ぺこ・ジェラ」のアイスクリーム原料として使用する為に行っております。※乳の販売は行っておりません。